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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第60章 葛藤
 王妃と王女は立ったまま厨房で、自らが焼いた花煎を囓る。




「お菓子なら、少しは食べられる?」




 女官たちの和気あいあいとした雰囲気は、そのまま父の時代の後宮を象徴するものだ。慈悲深く徳の高い母は、歴代王妃の中でもぬきんでて徳が高い王妃だと称えられている。
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