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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第63章 対立

「仁賢よ。私はそなたにどれだけ期待をかけてきたか知れない。ジュンスは可哀想に天には類い希な美しさを与えられたが、世間に出たとて一人で生きてゆくこともできないほど頭の回転が良くない。あの愚鈍さでは、一家の長となり、妻子を持つことも叶うまい。私はとうの昔から、ジュンスのことは諦めた。あの子はこの世にいないものとして、そなたにだけ期待をかけてきたのだ。そなたであれば、いつかこの傾きかけた家門を立て直し、昔日の栄華を陳家に取り戻してくれると信じていた」

