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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第63章 対立
 夏もそろそろ終わる。夕暮れ時の空は、真綿をちぎったような雲が連なるように浮かび、太陽が雲を茜色に染めていた。刻が経つにつれ、雲は茜色から次第に菫色に塗り替えられてゆく。




 母として何もしてやれない無力感に、王妃はやるせない想いで暮れなずむ空を見つめていた。
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