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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第8章 潜入~後宮のおんなの哀しみ~

「気安く触らないで」
「つれないなぁ、俺たち、こういう仲だろ」
と、掲げた左手には月長石(ムーンストーン)の指輪が填っている。同じものがセリョンの左手にも填っていた。離れていても心は繋がっている証と、セリョンがムミョンに贈ったものだ。この指輪があるから、セリョンは彼と会えない間も何とか耐えられるのかもしれない。彼からまだ〝好きだ〟と言って貰ったことはないけれど、それよりももっと大切な言葉をくれた。
「つれないなぁ、俺たち、こういう仲だろ」
と、掲げた左手には月長石(ムーンストーン)の指輪が填っている。同じものがセリョンの左手にも填っていた。離れていても心は繋がっている証と、セリョンがムミョンに贈ったものだ。この指輪があるから、セリョンは彼と会えない間も何とか耐えられるのかもしれない。彼からまだ〝好きだ〟と言って貰ったことはないけれど、それよりももっと大切な言葉をくれた。

