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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第65章 切なさの向こう側
 ジュンスは純粋な興味で訊ねた。



「父上はその娘を愛しておられたのですか?」



 父は声には出さず、頷いた。




「まだ十五、六歳の赤ら顔の可愛い娘だった。私はそなたと同じで、我が父によく叱られておってな。学業を怠けては庭いじりばかりして、そなたの祖父上によく怒鳴られたものだ。そんな私を陰になり日向になり慰め力づけてくれたのがこの娘よ」
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