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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第66章 旅立ち
 こんなことがあった。確か、あれは王女が九歳の頃だろう。王宮庭園のひときわ高い樹に王女が昇り、降りられなくなった。何と朴尚宮は王妃が鞭を持ち出す毎に身を挺して庇うかと思いきや、高い木によじ登った王女に




ー飛び降りられるものなら、飛び降りてごらんなさいませ。




 と、声高に叫んだのである。
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