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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第66章 旅立ち
 はるか都の方角に、父母の暮らす宮殿がある。紅順はもう一度、振り返らずにはいられなかった。





 そろそろ夜が明け始めたらしく、見上げた空は淡い藍色に少しずつ朱(あけ)の色が混ざり始めている。空は東の方角から、ゆっくりと明るい色に染まっていた。
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