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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第8章 潜入~後宮のおんなの哀しみ~
 シン内官はまたも蠱惑的な笑みを浮かべた。まともな女なら、心が蕩けそうな微笑だ。



「心配しなくて良い。内官と女官が恋を語るのなんて、後宮では日常茶飯事さ。よほどのことをしでかさない限り、尚宮たちも大目に見てくれる」





 そのことは知ってはいるが、セリョンは何も知らない無知な娘を装った。どうも、このタラシ男はいけ好かない上に、きな臭い。この手の男に手の内を易々と見せるのは危険だ。
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