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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第8章 潜入~後宮のおんなの哀しみ~
 彼は言うなり、セリョンから離れた。後はまるで何事もなかったかのように歩み去ってゆく。その後ろ姿を見ながら、セリョンは改めて右頬に触れた。既に尚宮に打たれた痛みは消えていたものの、シン内官があまりに素早く―しかも自然に頬に触れたことに衝撃を受けていた。
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