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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第8章 潜入~後宮のおんなの哀しみ~

しかし、ホンファは動じなかった。揺るぎのない瞳でこちらを見つめてくる。
「チェギョン、実を言うと、私、そのことも考えてみないではなかったの。もちろん、最初はそこまでは考えていなかったけど、シン内官があの娘の死後、すぐに近づいてきて黙っていろと脅した時、大体の絡繰りは判ったわ。義禁府に訴え出ようかと何度も考えたけど、怖かったの。シン内官の実家は結構力のある両班だっていうから、仮に私が訴えたところで、無視される可能性があるわ。そうしたら、私はあの男にチャヨンみたいに殺されるんじゃないかって」
「チェギョン、実を言うと、私、そのことも考えてみないではなかったの。もちろん、最初はそこまでは考えていなかったけど、シン内官があの娘の死後、すぐに近づいてきて黙っていろと脅した時、大体の絡繰りは判ったわ。義禁府に訴え出ようかと何度も考えたけど、怖かったの。シン内官の実家は結構力のある両班だっていうから、仮に私が訴えたところで、無視される可能性があるわ。そうしたら、私はあの男にチャヨンみたいに殺されるんじゃないかって」

