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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第9章 月夜に、輝く池のほとりで

セリョン自身、そのことに安堵しつつも、これではシン内官が冷酷非道な殺人犯であるという己れの確信が揺らいでいるのも事実であった。しかし、彼は同室のホンファを脅迫している。そのことからだけでも、彼が事件に拘わっている重要人物なのは明らかだ。
だとすれば、何度も逢瀬を重ねつつシン内官が目立った動きを見せないのは、何らかの意図があるとも思え、セリョンも迂闊に相手に対して手の内を見せることはできず、油断のならない緊張状態が続いている。
だとすれば、何度も逢瀬を重ねつつシン内官が目立った動きを見せないのは、何らかの意図があるとも思え、セリョンも迂闊に相手に対して手の内を見せることはできず、油断のならない緊張状態が続いている。

