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もうLOVEっ!ハニー!
第12章 騎士は王子と紙一重
そこでこばるさんを出すんですか。
奥歯がむず痒いような、変な感覚です。
「とりあえずわかったから」
ドアノブに手を伸ばすつばるのシャツを摘まむ。
無意識のうちだった。
手が勝手に。
「……かんな?」
―ねえ、なに考えてんの?―
―かんなちゃんはさ、意見言わないよね―
―ごめんね。明日から話しかけないで―
耳元で囁かれるように生々しい声が聞こえる。
殴られた腕の痣が蘇り、泣きすぎた眼がまた潤む。
「離せ」
「ごめんなさい」
重力に負けて手が落ちる。
閉まった扉の前で一呼吸して、部屋に戻った。