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もうLOVEっ!ハニー!
第20章 秘密のシャーベット

 何か言わないと、この濃い闇の中に溶けて消えてしまいそう。
 でも、喉が渇いて唇が上手く開かない。
 耳に柔らかくキスされて、声が出そうになる。
「なあ、久しぶりやな」
 鼓膜をくすぐるように囁かれて肩がビクッと跳ねる。
 カリ、と甘噛みされてから声がつい漏れてしまう。
 その反応を笑うように耳元に吐息が当たる。
 それがまたゾクゾクとする。
 耳から首に唇が降りてきて、痕を残すように強く吸われた。
「いっ、んん」
 パッと離れた唇が嬉しそうに笑う。
「綺麗にマークついた。まあここなら見えへんやろ」
 ついその場所を手で押さえると、薄暗い部屋の中で岳斗が上にかぶさった。
「けどそれじゃ意味ないな。一目でわからんと」
 それから首に顔を埋められて、幾度も刺すような痛みにびくびくと反応してしまう。
「だ、めっ……っは、やっ」
 抵抗しようにも両手をシーツに押し付けるように上から握られて、脚をバタつかせても逃げられない。
 ぬるりと舌が這ったかと思えば、鎖骨に歯を立てられて小さく叫んでしまう。
「ああ、痛いか。でも今日は好きなだけやらせてもらうから」
 ただ強くキスマークをつけられているだけなのに、下腹部が期待するように疼いてしまう。
 情けない。
 私の声だけが、はしたなく部屋に響いている。
「お、ねがっんん、やだっ」
「ちょっと静かにしい……隣に響くやろ」
「だって、口、んんっ塞げないし」
 そこで片手が解放される。
 急いで腕で口を押さえる。
 これで少しは声が我慢できる。
 すると空いた片手が、躊躇なく下着の中に入ってきた。
 脚をぎゅっと閉じる間も無く、指がそこに割り込む。
 自分でもわかるくらいに、ひちゃりと濡れた感触。
「はは、すっご……キスされただけで、そんな気持ちええの?」
 恥ずかしさに涙が溢れる。
 ぐぐ、と押された突起に足の指先まで電気が駆ける。
「いっや、あああ」
 甲高い声が出てしまい、もう片方の手がぐっと腕を押し上げて私の口を覆った。
「だーかーら、聞こえるて。ほら、しっかり歯噛んで。指入れるけど、声我慢してな」
 フーッフーッと荒い息が手の中で熱くこもる。
 なんとか頷くと、額に優しく唇が押し当てられた。
 その安心も束の間、グチっと中に入ってきた感触に鼻から甲高い声が漏れる。
 あまりに久しい快感に、耐性がゼロになっていた。
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