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もうLOVEっ!ハニー!
第5章 悪戯ごっこ
「三陸てっめぇええええええ」
「待っ、話を」
目の前で陸さんが吹っ飛んでいきました。
その吹っ飛ばした張本人が今度は私に両手を伸ばして走って来る。
私は何の反応をする間もなく寮の玄関で抱きしめられた。
「うわーん! かんなぁあああっ。なんでっ? なんで三陸バカなんかとどっか行っちゃうの? すっごく寂しかったんだからね、ボク!」
「す、すみません。美緒さん」
「いいけど。キスして」
「へっ!?」
近づいてきた美弥の顔がガッと後ろにのけ反る。
彼女の顎に手をかけて引いたのは隆人だった。
「あっ。管理人さん」
「柳でいいって」
「隆にい!? なんで邪魔すんの」
白衣がパタパタ鳴る。
美弥が腕を思い切り振りながら抵抗している所為だ。
「場所を考えなよ」
「おいっ。一人宝塚! 勘違いしてんじゃねえよっ。俺は姫の部屋見せに行っただけだって」
「うそつきめ。蘭はまだ帰ってきてないだろっ。三陸うそーつきー」
「嘘じゃねえし」
「本当でしてよ」
外で電話をしてからあとで入ってくると云っていた蘭が現れた。
腕にはフランス人形が行儀よくぶら下がっている。
「蘭~!」
隆人の手から脱出した美弥が飛びつく。
だが蘭はすっとそれを躱した。
勢いそのまま陸の隣に倒れる美弥を冷たい目で見下ろす。
「相変わらずね。湯浅美弥」
「むう……そのつれなさも変わらないね。ベリテーネちゃんいつか奪ってやるにゃ」
人形を指さして言う。
「あら。ベリに触れたらそのぶりっ子二度と出来ないようベッドに括り付けて……女の性を思い出させて差しあげるわよ」
「蘭のプレイなら何でも歓迎だけどお」
「はい。三年の淫乱女子二人、落ち着きなさい。新入生二人がびびってるよー?」
隆人が私と薫を見て云う。
「淫乱ってなんだにゃー! 隆にいセークーハーラー」
「ふふ。淫乱ビッチでよろしくてよ」
「蘭先輩……」
陸が私たちの前に出る。
薫がぎゅっとその肩にしがみついた。
彼氏に助けを求める彼女みたいに。
なんでしょう。
薫さん、その表情は……
まるで私に見せつけるかのような。
「かんな」
「はっ、はい!」
「美弥と一緒に部屋に戻りな?」
隆人が手を引いて美弥の方に押し出した。
「待っ、話を」
目の前で陸さんが吹っ飛んでいきました。
その吹っ飛ばした張本人が今度は私に両手を伸ばして走って来る。
私は何の反応をする間もなく寮の玄関で抱きしめられた。
「うわーん! かんなぁあああっ。なんでっ? なんで三陸バカなんかとどっか行っちゃうの? すっごく寂しかったんだからね、ボク!」
「す、すみません。美緒さん」
「いいけど。キスして」
「へっ!?」
近づいてきた美弥の顔がガッと後ろにのけ反る。
彼女の顎に手をかけて引いたのは隆人だった。
「あっ。管理人さん」
「柳でいいって」
「隆にい!? なんで邪魔すんの」
白衣がパタパタ鳴る。
美弥が腕を思い切り振りながら抵抗している所為だ。
「場所を考えなよ」
「おいっ。一人宝塚! 勘違いしてんじゃねえよっ。俺は姫の部屋見せに行っただけだって」
「うそつきめ。蘭はまだ帰ってきてないだろっ。三陸うそーつきー」
「嘘じゃねえし」
「本当でしてよ」
外で電話をしてからあとで入ってくると云っていた蘭が現れた。
腕にはフランス人形が行儀よくぶら下がっている。
「蘭~!」
隆人の手から脱出した美弥が飛びつく。
だが蘭はすっとそれを躱した。
勢いそのまま陸の隣に倒れる美弥を冷たい目で見下ろす。
「相変わらずね。湯浅美弥」
「むう……そのつれなさも変わらないね。ベリテーネちゃんいつか奪ってやるにゃ」
人形を指さして言う。
「あら。ベリに触れたらそのぶりっ子二度と出来ないようベッドに括り付けて……女の性を思い出させて差しあげるわよ」
「蘭のプレイなら何でも歓迎だけどお」
「はい。三年の淫乱女子二人、落ち着きなさい。新入生二人がびびってるよー?」
隆人が私と薫を見て云う。
「淫乱ってなんだにゃー! 隆にいセークーハーラー」
「ふふ。淫乱ビッチでよろしくてよ」
「蘭先輩……」
陸が私たちの前に出る。
薫がぎゅっとその肩にしがみついた。
彼氏に助けを求める彼女みたいに。
なんでしょう。
薫さん、その表情は……
まるで私に見せつけるかのような。
「かんな」
「はっ、はい!」
「美弥と一緒に部屋に戻りな?」
隆人が手を引いて美弥の方に押し出した。