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わたしの心が消えるとき
第7章 迷いの海、夏休みの終わり
「真由、どうしたの?」
「えっ?」
「今、あたしの話し聞いてなかったでしょ?」
「そんな事ないよ…」

夏休みも半分ほど過ぎた頃。
午後の街角。
渚と真由は並んで歩いていた。

ほのかが東京に行ってから、渚はほとんど毎日真由に会っていた。
真由は家まで迎えに来て、ふたりで出かけた。
街に出て、ウインドーショッピングや他愛もない話しをして、一日を過ごした。
渚と一緒にいる真由は、本当に楽しそうだった。

それが数日前から、真由の様子が変わった。
無理に明るく振る舞おうとしているように見える。
時々、ぼんやりする。

渚は気になるが、真由はそれについて何も言わない。
真由は
「ほのかと話ししてる?」
「うん、昨日もメールきたよ」
「ボクも話したよ。親戚の人、ほのかに優しくしてくれるみたいだね。東京見物に連れて行ってくれるって。ボクも行きたいなぁ…」

そういえば…ほのかも、真由の様子が変だって言ってた…
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