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独占欲に捕らわれて
第2章 合コン
(腹黒清楚にサバブリ……、能天気ロリィタねぇ……)
千聖は9割偏見の目で彼女達を観察すると、どうもと一礼した。
「男性陣は先に店内いるっぽいし、さっそく行こうか」
優奈に言われ、4人で居酒屋に入る。

駆け寄ってきた店員に優奈が話しかけると、座敷席に案内される。そこには既に4人の男性が座っている。
(あー……、めんどくさい事になりそう)
男性達を見て、千聖はげんなりした。

真ん中ふたりがモデルと言っても納得するほどのイケメンだ。片方はメガネが良く似合うインテリ系。もうひとりは白メッシュが入り、唇にピアスをつけたヴィジュアル系。
(見た目からして私が嫌いなタイプね)
千聖はヴィジュアル系の彼をチラリと見て、そう思った。

両端のふたりもそれなりに顔立ちは整っているが、真ん中のふたりがいてはそれも霞む。左端の彼に至っては、盛った髪型でカッコよく見えるだけだとバレバレだ。

千聖は真ん中ふたりに関わりたくないため、髪型イケメンの前に座った。それから優奈、サバブリ、腹黒清楚と座っていく。

「全員揃ったところで、お酒頼もうか」
髪型イケメンがメニュー表を開いた。男性陣は3人がビールで、ヴィジュアル系だけはカシスソーダ。女性陣は3人がカクテルで、千聖だけが泡盛。インテリ系が店員に声をかけ、全員分のお酒と数種類のつまみを注文をしてくれる。

お酒はすぐに運ばれてきた。
「じゃあさっそく自己紹介からしよっか」
優奈は腹黒清楚に目配せする。
「ゆかりといいます、よろしくお願いします」
腹黒清楚、ゆかりはおしとやかに一礼する。
「かずさです、よろしく」
サバブリはかずさというらしい。それから優奈と千聖が挨拶をする。

次に男性陣だ。髪型イケメンはさとる、インテリ系は斗真、ヴィジュアル系は紅玲、明るい年下男子はかずやというらしい。

挨拶が終わり、千聖にとってはめんどうな合コンが始まった。

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