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真夏の悪夢
第6章 処刑

「俺は大日本帝国陸軍伍長の浅野健太郎だ」
「へ、あのスケのじじいか」
「黙れ!お前は絶対に許さない」
「おお、おお、何が出来るんだよ、じいさん」

岡村は体制を整え、二人と距離を取っていた。

「俺たちは大陸でロシアや中国と戦って生き抜いてきた軍人だ。何も怖いものはない。今からお前を処刑する」
「バカなことを言ってんじゃねえよ。これが見えないのか」

岡村が腰のポケットからナイフを取り出したが、即座に健太郎の仲間の木刀が手首を打ち付けた。

「痛っ」

岡村の手首はだらんとし、骨は完全に折れている。

「大陸ではなあ、お前のようなことをした奴は、腱を切り、キンタマも切り落とすんだ」
「ば、バカな、このじじい…あっ」

岡村は最後の悪あがき、唾を吐き付けようとしたが、「馬鹿者!」と今度は木刀で肩を打ち砕かれていた。

「や、やめろ…あ、ああ、やめてくれ!」

小枝子の祖父は地べたに転がる岡村の両足首にすっ、すっと包丁を入れ、それからズボンを引き下げ、陰茎を切り落とした。それは一瞬の出来事だった。

「終わったな」
「ああ、手を汚させて、すまなかった」
「いいさ、こんな奴は、いつかはこうなる運命だ」
「じゃあ、俺は警察に行く」
「達者でな」

30分後、小枝子の祖父は庖丁と木刀を持って、「私がやりました」と警察署に自首した。
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