この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第17章 3 羅袖 香を動すも 香已まず
 パーティーはホテルを貸し切って行われる。
招待人数も多いので立食パーティーだ。壇上では開会式の挨拶をはじめ、『銀華堂化粧品』を設立した会長、現取締役たちがスピーチを行った後、今後の方針、展開について語られた。

『銀華堂化粧品』は今までスキンケア、ボディケア用品に力が入っており、それらに香りをつけるため薫樹は調香をしていた。
 今回、50周年を記念して、香水を開発、販売するという。日本では香水そのものに販売力があるわけではない。
 日本人の体臭が薄く、香水を必要とすることがないためである。古代では香を着物に焚き込み、現在、柔軟剤などで衣服に香料を浸み込ませる、そのやり方は間接的であって、直接、身体に身に着けるものではない。また香水を好むものは海外の有名ブランドのものをすでに身に着けている。

 会社の狙いとしては、日本人を対象とした香水開発ではなく海外に向けた日本の異国情緒を感じさせる、ジャパネスクパフュームを販売したいのだ。それが海外に評価されて初めて国内のユーザーが増えるであろうという目論見だ。
 ある意味社運を賭けた開発になるだろう。
薫樹も調香師として意欲を燃やしている。
/207ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ