この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第18章 4 涼介のお節介
「私、服とアクセはあんまりないの。靴だけはいっぱいあるけど」
「ああ、そうなんだ。君の足小さいからシューズなかなかないでしょ」
見ないようにしていた環の足を見てしまう。
「そうね」
「綺麗な……靴だ。可愛い足だ……」
「ありがとう。ジャンもよく言ってたわ」
「そ、そうか」
ジャンの名前が出たことで涼介は本来の目的を思い出す。
「あ、あのちょっと聞いておきたいんだが、環さんは兵部さんとどうしたいのかな?」
「どうって?」
「うーん。彼には今恋人がいてね。なんていうか環さんがそのー、なんていうか」
「私が薫樹を奪うと思ってるの?」
はっきりという環に涼介は言葉を濁す。
「ジャンと私の関係を知ってるから、そう思うの? それともそういう女に見えるの?」
「いや……。そんな風にはとても見えない。なんていうか思いたくないんだ」
「あなたっていい人なのね。育ちがいいのかしら。あまり人に悪意を持たないのね」
「さあ、どうだろうか……」
涼介は狭い部屋で環とその香りに圧迫され息苦しさとめまい、そして喉の渇きを感じる。
「ああ、そうなんだ。君の足小さいからシューズなかなかないでしょ」
見ないようにしていた環の足を見てしまう。
「そうね」
「綺麗な……靴だ。可愛い足だ……」
「ありがとう。ジャンもよく言ってたわ」
「そ、そうか」
ジャンの名前が出たことで涼介は本来の目的を思い出す。
「あ、あのちょっと聞いておきたいんだが、環さんは兵部さんとどうしたいのかな?」
「どうって?」
「うーん。彼には今恋人がいてね。なんていうか環さんがそのー、なんていうか」
「私が薫樹を奪うと思ってるの?」
はっきりという環に涼介は言葉を濁す。
「ジャンと私の関係を知ってるから、そう思うの? それともそういう女に見えるの?」
「いや……。そんな風にはとても見えない。なんていうか思いたくないんだ」
「あなたっていい人なのね。育ちがいいのかしら。あまり人に悪意を持たないのね」
「さあ、どうだろうか……」
涼介は狭い部屋で環とその香りに圧迫され息苦しさとめまい、そして喉の渇きを感じる。