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セックス家族
第1章 7月1日10:00~10:40
おやじ、これはいったい…。

って、この展開、誰が見たってわかる。
おやじが、再婚したのだ。僕に一言もなく。
そして、新しい家族ができた。
新しい母親、新しい妹たち。

ただ、僕にとっては新鮮だ。
僕には物心をついたころから、母親はおらず、きょうだいもいない。
だから、「新しい」じゃなくて、「初めての」家族だった。

まるでアニメみたいな展開だな?
ま、リアルはそううまくはいかないと思うけど。

「さて、そろそろ病院に戻る」
おやじが、言った。
おやじは、僕が小学生のころから入院している。なにかの難病らしい。詳しいことは言ってくれないが、見た目は五体満足で、歩けるし、話せるし、どこが悪いのかな?という感じだ。
おやじは、なんでも大地主の家の長男で、我が家の収入は貸しているマンションなどから潤沢にあったので、生活には何の心配もなかった。僕がのうのうと引きこもれてるのも、そのためだ。

我が家は、近隣でもかなり目立つ豪邸である、部屋が15もあり、正直、余っていた。僕の部屋は、3つ。1つはゲーム部屋、1つはアニメグッズ部屋、もう1つはテレビ部屋だ。
他の部屋には、それぞれにダブルベッドが1台ずつ置かれ、シャワーやトイレも付いている。なぜそんな仕様になってるのか、よく分からない。
その部屋は、1つ1つが14畳の広さ。
ダイニングキッチンやリビングは、その15の部屋とは別に、2階にある。
風呂は3つあり、1階の風呂は十人いっぺんに入れる広さ。2階の風呂は、2人で入れる広さ。3階の風呂は、1人で入れる広さ。僕はふだん、この1人専用風呂に入ってる。
僕の3部屋は、3階にある。
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