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第30章 真夜中の緊急コール

「ほんとうに、お手間を取らせてごめんなさい」

「いえいえ、一応こちらに吸引器は置いておきますね。もしまた苦しまれたら、すぐに来ますから」

「ありがとうございます」

○実は肩をがっくり落としつつ、お辞儀をして、男が去っていくのを見送った。

……あそこのババアは、飼育に手間がかかるな……
男の独り言は、長い廊下の闇に溶けていった。