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NAKED
第94章 迷彩
○雄は駅前に待機していたタクシーに所在地を聞いてみる。年寄りの運転手たちは、誰もよく分からないと言う。暇つぶし程度の寄り合い達で、○雄にとってはそもそもまともに取り合う相手でもなかった。
彼らの話はあれこれ脱線して、いちいち会話のやり取りを記憶するまでもなかったが、そのうち運転手仲間の一人が出しゃばる。
「そりゃ、あそこの藪だわな……」
「おめー、また戯れて言いよる……」
「戯言、間違いねぇ、おりゃ知っと!」
お調子者の運転手は目的地と思われるところまで送ってやると、しきりに言い張る。
彼らの話はあれこれ脱線して、いちいち会話のやり取りを記憶するまでもなかったが、そのうち運転手仲間の一人が出しゃばる。
「そりゃ、あそこの藪だわな……」
「おめー、また戯れて言いよる……」
「戯言、間違いねぇ、おりゃ知っと!」
お調子者の運転手は目的地と思われるところまで送ってやると、しきりに言い張る。