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第30章 真夜中の緊急コール

「どうされました！」

「母の様子が……急に苦しがって」
男は緊急コールで駆けつけた。

「応急処置をしましょう。私は救命と介護の経験もありますし、施設のかかりつけ医師とも連絡は取れますから」

「母をお願いします。助けてください……」

医療用ペンライトで照らして、咽頭から声門を診る。

「痰が絡んでますね、吸引しましょう」