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第3章 39歳の別れ

それから120分後のことでありました。

アタシとたけるは、水着姿で手をつないでビーチをのんびりと歩いていました。

アタシは、イエローフラワー柄のビキニの水着姿でランジェリーバックを右手に持って、左手でたけるのおててをにぎりしめていました。

たけるは、カーキ色のサーフパンツ姿で左手でバックを持って、右手でアタシのおててをにぎりしめていました。

（ザザーン、ザザーン、ザザーン…）

アタシとたけるは、おててをつないでゆっくりとした足どりでビーチの周辺を歩いていました。

そんな中で、アタシはこう思っていました。

もしたけるが…

アタシと一緒に暮らしていたら…

アタシと一緒に暮らしていたら…

アタシは、何度も繰り返してつぶやいていましたが、言葉の続きが浮かんで来ないので、困っていました。

予定としては、夕方５時に出発して松山市内にありますそれぞれの家に帰る予定となっていました。

しかし、アタシのわがままな気持ちが強くなっていたので、たけるを引き止めてしまったことが原因で、ズルズルと時間を引き延ばしていました。