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英語教師、今井陽子
第6章 優等生 大友和雄
「臭くてたまらねえなあ」
「あ、いや」
智之はシャワーの湯を陽子の顔や股間にぶつけてきた。
「目、目が」
「きれいにしてやってんだよ。文句をいうなよ、先生」
泣き腫らした目、髪は濡れてぐしゃぐしゃ、化粧すっかり崩れてしまい、中学校の英語教師の面影はない。
ピンポン、ピンポン…ピンポン、ピンポン…
「お、来たな」
智之はシャワーを出しっぱなしのまま浴室を出ていった。
誰かしら?従業員の訳がないだとすれば、悪い仲間……陽子は嫌な予感がした。
「こっちだよ」
「あ、うん」
聞こえてきたのは、遊び慣れている智之とは違う、おどおどした声。
ドアが開いて、その顔を見た陽子は「あっ…」と声が出たきり、次の言葉が出てこなかった。
それは、智之と同じ卒業生だが、優等生の大友(おおとも)和雄(かずお)だった。
「な、何しに来たのよ…」
「ははは、『童貞を卒業させてやる』って言ったら飛んで来たんだよ」
「あ、いや、僕は陽子先生とは知らなくて」
「バカ言うなよ。大好きな人とやれるんだぞ」
二人は幼馴染。優等生と不良なのに仲がいい。
「和雄、女とやりたいか?」
「当たり前だよ、智之」
「よし、俺が世話してやる」
3日前、二人が交わした会話である。