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英語教師、今井陽子
第10章 結末―悪いのはあいつだけ
翌日、いつまでもチェックアウトしないことに怒ったフロントの女性従業員が「何をやってんのよ!」と部屋に怒鳴り込んで来た時、陽子と和雄は縛られたまま、文字通り「糞尿まみれ」になってカーペットの上に転がっていた。
「あんたたち…」
「た、助けて下さい」
ラブホテル側も面倒は嫌だと警察沙汰にはならなかったが、その部屋の改装費など、たっぷり払わされただけで、解放された。
だが、陽子は智之を決して許さなかった。その足で警察に駆け込むと、拉致、監禁、暴行、強姦で告発した。
しかし、あの思い出したくもない、臭い夜を共に過ごした和雄に対しては、陽子は非難めいたことは何もいわなかった。それどころか、奇妙な仲間意識が生まれていた。そして、今はセックスフレンドとして、時々、体を交えている。これは「ストックホルム症候群」ということなのか……
「1週間も我慢させて、早くオチンチン頂だい」
「あ、い、痛いよ……ギュッと握らないで」
部屋に入るなり、裸になった二人は、シャワーも浴びずに、互いの性器を舐め始めていた。
汚れている?
あの夜のことを思えば、オシッコや少しばかりのウンコの染みなど汚いものに入らないのだろう。