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英語教師、今井陽子
第2章 ラブホテルは慣れれたもの
自分よりも頭一つ大きな体の高校生に肩を抱きかかえられたら、身動きできない。
「と、智之君、こんなとこ入って…」
声を出そうとする陽子の唇を智之が奪っていた。もがく体をぎゅっと抱きかかえ、お尻を撫でまわす。
「な、何をするのよ」
不意をつかれ慌てる陽子と智之が揉みあうが、ラブホテルのロビーではよくあること。
「お部屋、どうします?」
小さな窓腰に訊ねるフロントの女性従業員はそんなことに関心はない。早く部屋を決め、お金を払って欲しいだけだ。
「301、はい、これ」
智之は慣れた感じで料金を支払い、鍵を受け取っていた。
「ダメよ、ねえ、ダメよ…」
「心配いらない…チュッ、チュッ…」
必死に抵抗する陽子を抱きかかえ、智之は唇を合わせていると、女性従業員は呆れた感じで、「お部屋でどうぞ」とフロントの硝子戸を締めてしまった。