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蘇州の夜啼鳥
第2章 かりそめの恋
朝食を食べ終わると、暁蕾は浴室でせっせとシーツの洗濯を始めた。
バスタブの中で、シーツをリズミカルに踏みしめる。
シャボンだらけになる白い脚がひどく眩しい。

「そんなこと、チップを弾んでメイドにやらせたらいい」
暁蕾は首を振った。
「…そんなの…恥ずかしいわ…」
…自分で…こんなに汚したのに…
と、俯いた白い首筋が桜色に染まっている。

愛おしさと甘い欲情が、熱いマグマのように片岡の喉元をせり上がる。
堪らずに強く腕を引き寄せ、唇を奪った。

「…あっ…だ…め…もう…んんっ…」
驚いたように抗う暁蕾を、片岡は腕の中に閉じ込める。
舌を絡ませながら、熱く囁く。
「…キスだけだよ…シャオレイ…」

…その約束は、いとも容易く反故となった…。
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