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第6章 人妻

「リリィ。今から転移しようと思いますが、準備は出来ていますか？」


「はい！シェン様に頂いた旅の服装だけなので何時でも大丈夫です！」


そう。
リリィが会ったときに着ていた服は、１ヶ月もの間難民生活を強いられ、挙げ句の果てにシルバーウルフに噛まれていた為、私がこちらの旅装束を真似て防熱防寒対魔対衝撃の自動結界が付いたとってもチートな服を創造してプレゼントしていたのだ。

それは私のモビルスーツの様な服装とは違い、腰にベルトを通すタイプの白いチュニックに、下はグレーのパンツを合わせ、上には焦げ茶色のローブと同じ色の編み上げブーツを用意した。

一見地味だが、リリィをあまり目立たせたくはないので、これで良しとしましょう。

まぁ、本人はいたく気に入っている様なので私も満足してます。


「 この２ヶ月、薬の調合や医療の勉強に費やしてきましたが、これからが本番です。
もし、離れて仕事をするような事があれば不安もあると思いますのが、何時でも念話してきて良いですから無理しないように。」


「はい。わかりました。」


「では、参りましょう。」


私はリリィの手を取り、領主宅に近い路地に自分の部屋から転移した。