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第3章 うさぎ

「落ち着いてください。どちらかと言うと、私が貴女に迷惑をかけると思うので、、、」

「シェン様が？」

「信じがたい話だとは思いますが、少しの間、聞いてもらっても良いですか？」


「…はい。わかりました。」


そう言うと、彼女は耳をピョコンと立てて、聞く姿勢になった。


「ではまず、・・・私はもともとこの世界の住人ではありません。神という存在に使命を受けて、別の世界からやって来ました。というのが真偽に関わらず一番分かりやすい説明かと思います。」


すると彼女はピクッと耳が動き、思考を巡らせる顔になる。


「その使命というのが問題なのです。１ヶ月ほど前に大地震があったと言っていましたね。」

「はい。父も、母も…そのせいで多くの命が亡くなりました…。」

「そうです。実に、世界の３分の１の命が失われたと聞きました。」

「そ…そんなに…」

「神はそんな状況を改善させるために私をこの世界に送りました。」


なぜだろう？
そんな感情が見てとれる。
耳の動きと相まって分かりやすい子だ。