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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第3章 第一話【天つみ空に】 其の参
その四半刻ほど後。
自室に戻った清五郎は憤懣やる方なしといった心持ちだった。あまりの怒りにに眼がくらみそうで、おみねという女中がいなくなった後、どこをどうやって部屋まで戻ったのかも憶えていない。
ゆえに、すべてを密告した後、おみねがしてやったりといわんばかりの顔でうつむいていたのも気付かなかった。ざらざらした嫌な感じは、おみねの話を聞く以前より更に強くなっている。今、ここで大声を上げて暴れ回りたい気分だった。
自室に戻った清五郎は憤懣やる方なしといった心持ちだった。あまりの怒りにに眼がくらみそうで、おみねという女中がいなくなった後、どこをどうやって部屋まで戻ったのかも憶えていない。
ゆえに、すべてを密告した後、おみねがしてやったりといわんばかりの顔でうつむいていたのも気付かなかった。ざらざらした嫌な感じは、おみねの話を聞く以前より更に強くなっている。今、ここで大声を上げて暴れ回りたい気分だった。