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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第3章 第一話【天つみ空に】 其の参
「はい、それは、もう。赤児の手のひらのような愛らしい葉が燃えるように色づいていて、いつまで見ていても飽きるということがございませんでした」
「それでは、愉しいひとときを過ごせたようだね。そいつは良かった。私たちもまた明日にでも、紅葉狩りに出かけるとしよう」
清五郎が明るい声で言い、お逸をじいっと見た。
「はい」
お逸は小さな声で応える。そんなお逸を見つめる清五郎の眼は冷え冷えとした光を宿し、凍てついている。
「それでは、愉しいひとときを過ごせたようだね。そいつは良かった。私たちもまた明日にでも、紅葉狩りに出かけるとしよう」
清五郎が明るい声で言い、お逸をじいっと見た。
「はい」
お逸は小さな声で応える。そんなお逸を見つめる清五郎の眼は冷え冷えとした光を宿し、凍てついている。