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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第3章 第一話【天つみ空に】 其の参

「真吉さんと私が惚れ合っている?」
それは、またしても思いもかけぬ言葉であった。お逸が真吉に惚れていることは、もう自分でも自覚している。だが、肝心の真吉の気持ちをまだ、お逸は確かめ得ていない。
思わず呟いたお逸を、おみねが馬鹿にしたように嗤った。
「あなたもつくづく、おめでたい女ね。お内儀さん。随明寺でのあなたたち二人を見てれば、あんたたちが惚れ合っているのは三つの子どもでも判ることよ。それに、今だって、時々、視線を絡ませ合っているときのあなたたち。自分では気付いてないんでしょうけど、傍から見たら、火が付きそうなほどの熱い視線だってこと、全然判ってないんじゃない?」
それは、またしても思いもかけぬ言葉であった。お逸が真吉に惚れていることは、もう自分でも自覚している。だが、肝心の真吉の気持ちをまだ、お逸は確かめ得ていない。
思わず呟いたお逸を、おみねが馬鹿にしたように嗤った。
「あなたもつくづく、おめでたい女ね。お内儀さん。随明寺でのあなたたち二人を見てれば、あんたたちが惚れ合っているのは三つの子どもでも判ることよ。それに、今だって、時々、視線を絡ませ合っているときのあなたたち。自分では気付いてないんでしょうけど、傍から見たら、火が付きそうなほどの熱い視線だってこと、全然判ってないんじゃない?」

