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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第4章 第一話【天つみ空に】 其の四

駄目だ、この娘は全く使い物にはならない。幾ら磨いても、この炭団のような膚が雪のように白く光り輝くことはないだろう。それに、どう見ても、この炭団娘に才知のきらめきがあるとも、気の利く対応ができるとも思えない。要するに、不器量で凡庸な役立たずの娘なのだ。
甚佐は口には出さなかったけれど、内心ではそんなことを考えていた。
しばし、値踏みをするように見つめ。
甚佐はお逸当人にではなく、隣の真吉に向かって訊ねた。
「そちらは?」
甚佐は口には出さなかったけれど、内心ではそんなことを考えていた。
しばし、値踏みをするように見つめ。
甚佐はお逸当人にではなく、隣の真吉に向かって訊ねた。
「そちらは?」

