この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第5章 第二話【春の日】其の壱
男は先刻見た吸い付くような白い膚を思い出し、卑猥な笑みを浮かべる。この娘を裸にしてみたい、一糸まとわぬ姿で褥の上に横たわっている姿を見てみたい。肌理の細やかな膚はさぞかし触り心地が良いに違いない。身体の方はまだまだ未成熟のようだが、それはおいおい、入念な愛撫を加えてゆくことにより成熟してゆくだろう。
「良い子だから、大人しくしなさい。廓で働く女は皆、客の言うことに逆らってはいけないのではないのかな? お前はどうやら女郎ではないようだけど、楼主には私から後でうまく話をつけてあげるから」
言い聞かせるように耳許で囁く声がうわずっている。だが、娘は泣き叫びながらも烈しい抵抗を続けた。
「良い子だから、大人しくしなさい。廓で働く女は皆、客の言うことに逆らってはいけないのではないのかな? お前はどうやら女郎ではないようだけど、楼主には私から後でうまく話をつけてあげるから」
言い聞かせるように耳許で囁く声がうわずっている。だが、娘は泣き叫びながらも烈しい抵抗を続けた。