この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第7章 第二話【春の日】其の参
「旦那、これから大変ですよ。いつまでも淋しがってるわけにもいきませんや。松風のいなくなっちまった分、東雲にもせいぜい気張って貰わないといけませんねえ」
短い沈黙の後、甚佐がゆっくりと首を振る。
「いや、東雲一人では幾ら何でも、松風の抜けた穴を埋めることはできめえ」
「なら、また新しく禿を入れなけりゃアなりませんね。近々、出入りの女衒が来ることになっていますから、早速、ものになりそうな子を何人か入れましょう」
短い沈黙の後、甚佐がゆっくりと首を振る。
「いや、東雲一人では幾ら何でも、松風の抜けた穴を埋めることはできめえ」
「なら、また新しく禿を入れなけりゃアなりませんね。近々、出入りの女衒が来ることになっていますから、早速、ものになりそうな子を何人か入れましょう」