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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第11章 第四話【恋月夜】 其の壱
 その言葉が何を意味するのか判らぬままに、お逸は清五郎に両手を持ち上げた形で帯で纏めて縛められた。
「あーっ」
 お逸の眼からとめどなく涙が溢れ、零れ落ちる。一挙に最奥まで貫かれたお逸は、痛みと衝撃にか細い身体を大きく弓なりにのけぞらせた。
「お逸、お前―、真吉とはまだ寝ていなかったのか」
 清五郎の声は何故か嬉しげだ。
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