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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第2章 揺れる、心
 むろん、そのようなことを口外できるはずもなく、自分一人の胸の内にしまっておいているだけだ。でも、両班や王族、国王という一部の特権階級がその身分や生まれだけで権高にふるまい、一方的に民から搾取するのは、どこか間違っている。自分には難しい理屈も政治も判らないけれど、漠然とそういう考えを抱いていた。
 汚れた器を重ね持ち、更に空になった徳利数本を分けて両手に持つと、はやそれだけで手一杯になる。百花は均衡を崩さないように極力注意しつつ、ゆっくりと歩き始めた。廊下で誰か女官に出逢ったら、少しだけ分けて持っていって貰うつもりでいた。
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