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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第2章 揺れる、心

それは彼が国王で彼女が女官だからという身分的な理由だけではなさそうだ。愼女官は彼との間に壁を築いている。それも容易に崩せない、乗り越えられない固くて分厚い壁だ。
どれほど心を込め、言葉を尽くして語りかけようとも、彼女はその心の壁の向こうに逃げ込み、頑なに出てこようとしない。彼が発した心からの言葉はすべて壁に当たり空しく砕け散ってしまうか、壁に阻まれて彼女の許に届かない。
王の胸に言い知れぬ感情が渦巻いていた。これまで感じたことのないものだ。これらは何だろう? やり場のない想いはやがて焦りを生み、幾ら努力しても報われない―相手に届くことすらない心は絶望で満たされる。
どれほど心を込め、言葉を尽くして語りかけようとも、彼女はその心の壁の向こうに逃げ込み、頑なに出てこようとしない。彼が発した心からの言葉はすべて壁に当たり空しく砕け散ってしまうか、壁に阻まれて彼女の許に届かない。
王の胸に言い知れぬ感情が渦巻いていた。これまで感じたことのないものだ。これらは何だろう? やり場のない想いはやがて焦りを生み、幾ら努力しても報われない―相手に届くことすらない心は絶望で満たされる。

