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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第4章 愛撫
秘められた狭間を断続的に襲う痛みに堪えつつ、百花は盥を持ち、ゆっくりと歩き始めた。が、痛みを堪えながらなので、どうしても歩き方は不自然になる。
少し歩いたところで、背後から声をかけられた。
「愼尚宮」
「監察尚宮さま」
百花は深々と頭を下げた。この女人はかつて王の乳母を務めていたという。後宮中の女官から畏怖されている謹厳な提調尚宮とも、崔尚宮のように己の保身しか頭にない狭量な人とも違う。