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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第5章 妖婦
 一人で手脚を伸ばしてゆっくりと眠れるということが、これほど素晴らしいことだと思えたのは初めてだ。
 とはいえ、それは王が金淑儀がいよいよ危ないということで、急遽、金淑儀の許に駆けつけたからである。安眠できた理由が理由なだけに、やはり、金淑儀に対して申し訳ないと思う気持ちがある。
 昌淑の仕入れた情報によれば、昨日の夕刻に金淑儀の宮に渡った王はそのままそこで夜を明かし、いまだに大殿には戻っていないという。養父である兵曹判書孫平徳、領議政孫任徳父子も駆けつけ、金淑儀の病状を見守っているのだ。
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