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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第2章 揺れる、心

百花は惨めな気持ちで自分の房に帰った。その夜は早々に布団に潜り込んでも、涙が止まらなかった。
身分、身分!! この国は生まれたその瞬間から、息を引き取るまで、すべて厳しい身分制度にかんじがらめにされている。
両班家に生まれた子は絹にくるまれて蝶よ花よと大切にされて育ち、長じては庶民に偉そうに命令ばかりする。自分ではろくに働きもしない癖に、民からは搾取することばかり考えるのだ。民の流す汗や血など、あの連中は何とも思っていない。
あの若い王さまだって、所詮はそんな奴らと同じだ。いや、そんな奴らの頂点に突っ立って、更に尊大に威張りくさっている。
身分、身分!! この国は生まれたその瞬間から、息を引き取るまで、すべて厳しい身分制度にかんじがらめにされている。
両班家に生まれた子は絹にくるまれて蝶よ花よと大切にされて育ち、長じては庶民に偉そうに命令ばかりする。自分ではろくに働きもしない癖に、民からは搾取することばかり考えるのだ。民の流す汗や血など、あの連中は何とも思っていない。
あの若い王さまだって、所詮はそんな奴らと同じだ。いや、そんな奴らの頂点に突っ立って、更に尊大に威張りくさっている。

