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ダブル不倫 〜騙し、騙され
第9章 エピローグ
「お母さん。お母さん、この弁護士の人って、畠山のお兄ちゃんじゃない?」
中学生になった凛華がテレビ画面を指差した。
字幕スーパーの〈畠山晶弁護士〉という文字。画面の中に、金色の弁護士バッジをつけた畠山の姿があった。
:
午後八時、玄関の呼び出し音が鳴った。
「こんばんわ。僕、畠山と……」
畠山の姿だった。スーツ姿ではない。最初に畠山と会った時と同じ小さなグラスのメガネにジーンズと白いティシャツの姿だった。その時と違うのは、がっしりとした筋肉質の身体だ。
「えっ……、あ、晶くん……。さっき、テレビで……。ホントに弁護士になったのね」
優子は畠山を見上げた。
「僕、優子さんを迎えに来ました。僕、弁護士になったら、優子さんを迎えに来ようと、ずっと…………。優子さん、僕と結婚してください」
「えっ……、あ……でも……、私なんかで……?」
「ダメなんです。優子さんじゃないとダメなんです」
「私なら、いいわよ。畠山さんがお父さんって楽しそうだし……」とテレビを見ながら凛華が呟いた。
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中学生になった凛華がテレビ画面を指差した。
字幕スーパーの〈畠山晶弁護士〉という文字。画面の中に、金色の弁護士バッジをつけた畠山の姿があった。
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午後八時、玄関の呼び出し音が鳴った。
「こんばんわ。僕、畠山と……」
畠山の姿だった。スーツ姿ではない。最初に畠山と会った時と同じ小さなグラスのメガネにジーンズと白いティシャツの姿だった。その時と違うのは、がっしりとした筋肉質の身体だ。
「えっ……、あ、晶くん……。さっき、テレビで……。ホントに弁護士になったのね」
優子は畠山を見上げた。
「僕、優子さんを迎えに来ました。僕、弁護士になったら、優子さんを迎えに来ようと、ずっと…………。優子さん、僕と結婚してください」
「えっ……、あ……でも……、私なんかで……?」
「ダメなんです。優子さんじゃないとダメなんです」
「私なら、いいわよ。畠山さんがお父さんって楽しそうだし……」とテレビを見ながら凛華が呟いた。
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