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ご褒美はキミ
第9章 欲しいのはキミ ②
「これなら最後の指令も大丈夫そうだな。最初にゴールしたの、高志?」

中に入ったままの指が円を描くように動いた。

「やっ……だ、だめぇっ」

波に襲われた余韻で敏感になった体がビクビクと反応する。


「……約束、忘れた?」

充輝先輩が咎めるように囁いた。


「だ、って……」

小さい子供がイヤイヤをするように首を振っていると、ソコから指が引き抜かれた。
ホッとして気が緩む。

けれどすぐに太股が大きく左右に開かれて、高志先輩が割り込んできた。
手にしているのは、チョコレート色の箱。
双六のゴールの上に置かれていた、充輝先輩が言ったあの“お楽しみ”……

高志先輩はそれを開けることなく脇に置いて、ぎらついた瞳でじっと見つめてきた。


「ぁんっ!」

熱いもので入口をつつかれて、腰が少しだけ浮いた。
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