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第2章 黒煙のレクイエム・２

(ドカーン!!ゴー!!ゴー!!ゴー!!)

火は、こずえたちが暮らしている家から700メートル先の家で発生した。

火元の家は、秀典夫婦が暮らしていた家であった。

秀典夫婦が暮らしていた家と周辺の借り手がつかない家数軒が大爆破のあとこっぱみじんに燃えてしまった。

消防自動車がまだ到着していないので、借家の住民のみなさまが必死になってバケツリレーをしていた。

鎮火する見込みがたたないので、イライラばかりがつのっていた。

近くの消防団の団員たちは、燃え移りそうな空き家を重機で破壊していたが、火の勢いが強いために間に合わないのでイライラしていた。

そこへ、綱慶の上司の男性がやって来た。

「(秀典の妻)さん!!(秀典の妻)さん!!」
「危ない!!」
「離してくれぇ…中にオイゴの妻がいるんだよ!!離してくれぇ!!」