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第2章 黒煙のレクイエム・２

その頃であった。

明慶は、きわめて危険な状態であった。

明慶は、借家で秀典の妻を殺して火をつけて逃げた後、番直町にある居酒屋にいて浴びるように酒をのんでいた。

オレはゼツボーや…

オレはもうハメツや…

オレはもうやり直して行くことができない…

その時であった。

居酒屋に岐阜県警の捜査１課の刑事たち50人がドカドカと足音を立てて入って来た。

50人の刑事たちは、2017年９月２日に発生した交通トラブルによる殺人事件で、明慶の身柄を確保しに来た。

刑事のひとりが、逮捕状を明慶にみせながら怒った声で言うた。