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異常行動が日常行動のオンナ【完結】
第1章 意図された初対面
その1
その日、桜木ケンに声をかけてきた若い女性は、まさに”あの女”だった。
郡氷子‥。
彼女とは初対面であったが、実のところ、間接的に接触は持っていた。
さらに、この時すでに彼は、この女とは何かと込み入った関係に至っていたのだ。
ケンは学校からの帰宅途中、コンビニに寄りコロッケを買って店を出たところ、入り口付近の窓ガラスに背をもたれ、煙草を手にした30歳前後の女性から呼び止められた。
「あなた、桜木君よね」
「ええ。どちらさんですかね?」
「私、ツグミの姉よ」
「…」
ケンは思わず絶句した。
***
”この人がツグミの姉さんか…”
彼が彼女と面と向かい、驚きを隠せなかったのには理由があった。
数か月前、ケンはこわもての男二人組に拉致監禁され、バリカンでその頭を丸坊主に刈られるという、とんだ目に遭遇していた。
そして、男達に直接指示を下していたのが、他ならぬこの郡氷子だったのだ。
桜木ケンが聞き及んでいた彼女…
それは、”世にも恐ろしい女”だった。
その日、桜木ケンに声をかけてきた若い女性は、まさに”あの女”だった。
郡氷子‥。
彼女とは初対面であったが、実のところ、間接的に接触は持っていた。
さらに、この時すでに彼は、この女とは何かと込み入った関係に至っていたのだ。
ケンは学校からの帰宅途中、コンビニに寄りコロッケを買って店を出たところ、入り口付近の窓ガラスに背をもたれ、煙草を手にした30歳前後の女性から呼び止められた。
「あなた、桜木君よね」
「ええ。どちらさんですかね?」
「私、ツグミの姉よ」
「…」
ケンは思わず絶句した。
***
”この人がツグミの姉さんか…”
彼が彼女と面と向かい、驚きを隠せなかったのには理由があった。
数か月前、ケンはこわもての男二人組に拉致監禁され、バリカンでその頭を丸坊主に刈られるという、とんだ目に遭遇していた。
そして、男達に直接指示を下していたのが、他ならぬこの郡氷子だったのだ。
桜木ケンが聞き及んでいた彼女…
それは、”世にも恐ろしい女”だった。