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片時雨を抱きしめて
第2章 第二章 片時雨
先生はしばらく体を起こして何やら片付けていた。私は白くぼうっとする頭で、先生の感触を記憶していた。久しぶりのその刺激に、お腹の奥がきゅうっと痛んだ。
私はそのまま襲い来る睡魔に体をゆだねて、まぶたを閉じた。
幸い明日は土曜日だった。
真夜中の三時だっただろうか、
「家、ほんとに帰らなくていいの」
先生が私にきいた。
私は目を閉じたまま、小さくうなずいた。私が眠っている間、先生は眠らなかった。
カチャカチャとキーボードを打つ音がずっとしていて、私はあいまいな夢をみた。
長くて、苦しい夢だった。