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最後のキス~琉球の海を渡る風~ 
第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~
 自分が不用意に泣いたことで王の持病が悪化してしまったのだとしたら。藍那が思わず泣きそうになって問うのに、王は人の悪い笑みを浮かべた。
「嘘だよ、嘘。真戸那は何でもすぐに信じるのだから、まったく幼い頃から少しも変わらない。子どもの頃、よくそうやって、そなたをからかって泣かせてばかりいては、母上に叱られたものだ」
 でも、そなたが私の身を泣くほど心配してくれているのは嬉しい。
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