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最後のキス~琉球の海を渡る風~
第1章 Mysterious morment~不思議な力に誘われて~
それでも、藍那のことを考えてか、母は再婚はしなかった。二、三年前には何度か男の人の声で電話がかかってきたこともある。穏やかな雰囲気の感じは悪くない人だった。母の応対ぶりから、かなり親密な雰囲気が伝わってきて―、そのときにも藍那は
―私のことは気にしないで、お母さんは自分の幸せを考えてよ。
と言ったものだ。
沖縄の高校を卒業し、この街に出てきて就職した母は二十一で藍那を産んだ。だから、まだ三十八歳の若さである。
―私のことは気にしないで、お母さんは自分の幸せを考えてよ。
と言ったものだ。
沖縄の高校を卒業し、この街に出てきて就職した母は二十一で藍那を産んだ。だから、まだ三十八歳の若さである。